2010年8月19日木曜日

戦争・軍隊とは・・・毎日新聞の「悲憤の島から」

 8月16日~19日の3日間にわたって掲載された毎日新聞の「悲憤の島から」を読み、改めて戦争の悲惨さを感じた。米軍の捕虜となって敗戦を迎えた野村さん・・・沖縄の収容所から真っ赤な夕日を眺め「生き延びた」と実感したという。しかし、兵士の自分が生き残ったのとは裏腹に、多くの住民が集団自決で死に追いやられたことを思うと心がうずいたといいます。77年に座間味村長からの案内を受け村が主催する慰霊祭に参加するため、「島の人に恨まれているかもしれないと」足を運べないでいた沖縄を訪問。慰霊祭で島の人たちに「申し訳なかった」とわびる野村さんに、島の人たちは「玉砕は国の教え、兵隊さんが悪いわけじゃない」と、責めはしなかったと振り返っている。

 郷土の沖縄で米軍と戦った伊禮さん、終戦の年の6月に右足を負傷し、上官から「負傷兵は邪魔になる」と言われ豪から追い出され上官を恨みながら負傷兵のいる別の豪まで迫撃砲の雨の中、約300㍍を一晩かけた這うように歩いたといいます。その伊禮さんも8月の終戦間際に、米軍の攻撃を受け豪から逃げ出すと住民4人がついてきたことから、うろたえる住民と一緒にいると殺されると思い「ついてきたらぶった切る」と足手まといの住民を突き放し「今度は自分が沖縄の民を見捨てていた」と振り返っています。そして、「戦争は人間を人間でなくしてしまう、二度と故郷を戦場にしてはいけない」とも。